保険治療と自費治療では治療範囲が変わる!?

外科手術では範囲が異なる

わきが治療で皮膚を切る外科手術のやり方では、保険が適用され安価で済む場合と全額を負担しなければならない場合があります。
そして、外科手術では前者の保険治療と後者の自費治療で、治療範囲が変わってくるのです。
保険治療の場合、手術範囲はアポクリン汗腺が特に集中しているわきの中央部に限定されます。
このため、わきにあるアポクリン汗腺をすべて除去できるわけではありません。
一方、自費治療の場合はわきの広範囲まで手術することが可能で、アポクリン汗腺の除去率はより高まるでしょう。
とにかく安価に済ませたい・わきがが軽減される程度でよいという人は保険治療での手術でもいいですし、ほぼ完治させたいということであれば自費治療を選ぶのが得策です。

外科手術での保険治療と自費治療の費用

こちらからは、保険治療と自費治療の費用相場を見ていきましょう。
保険治療では自己負担は1割~3割となり、残りは健康保険組合などの保険者が支払います。
ここで3割負担の場合を例に出すと、わきがの状態などによりますが自己負担は2万円~5万円くらいです。
一方、自費治療の場合は保険者の負担分がなくなり、また治療範囲も広くなることから自己負担は15万円~30万円くらいを見ておくのがいいいでしょう。

治療範囲が狭くても一定の効果はある

わきが治療で保険治療の範囲で手術を受ける場合、アポクリン汗腺をすべて除去できないことは確かですが、それでもわきがの症状への一定の効果は見込めます。
アポクリン汗腺は、保険適用となるわきの中心部分に特に多く、保険治療範囲だけでアポクリン汗腺の大半は取り除けるとされているのです。
そのため、完全に臭いが消えるわけではないにしろ、自分も周囲の人も臭いに気づかないくらいには改善することが可能といわれています。
また、保険治療は自費治療と比べ、治療範囲が狭い分患部の損傷も最小限に抑えられ、ダウンタイムも比較的短くて済むことが期待できるのです。
金額的な負担に加え、身体的な負担もある程度軽減されることから、臭いが気にならなくなる程度でいいという人は保険治療でも十分といえます。

他クリニックでの再手術では保険適用外となることも

保険治療で注意すべきことは、その対応が状況によって異なる点です。
保険治療の範囲や方法は定められているため、どのクリニックでもほぼ共通しています。
しかしクリニックによっては、他院で手術を受けた後に修正手術をする場合、たとえ保険治療の範囲内でも全額自費治療という扱いにすることがあるのです。
こうした扱いの違いに加え、そもそもわきが治療の手術を保険治療にするか否かも、民間のクリニックであればそれぞれに決定することができます。
そのため、修正手術を他院で行う場合は、保険治療が受けられるか否かをよく確認してください。