わきがには色々な匂いがある
わきがは、アポクリン腺から分泌されるたんぱく質などを含んだ汗に細菌が混じり、分解されることによって匂いを発する症状です。
この匂いは、その人の体質によって異なるため、様々なものに例えられます。
例えば、納豆・ネギ・スパイス・硫黄・古い雑巾などです。
つまり、「この匂いがするとわきが」と判断できるような決まった匂いがあるわけではなく、悪臭がどれくらいのレベルかによって判断すべきといえるのです。
ただし、自分の匂いは自分ではわかりにくい面があります。
そのため、人に匂いを指摘されて初めて気づくというケースも少なくありません。
また、自分がわきがだと思って病院を受診すると、実はわきがというほど匂いがなかったといったこともよくあります。
服に黄色いシミが残る
わきがの症状のもう1つの特徴として、服の脇部分に黄色いシミが残ることが挙げられます。
脇に存在する汗腺の中で、エクリン腺が分泌する汗は透明でサラサラしています。
しかし、アポクリン腺から分泌される汗はたんぱく質や脂質、アンモニアなどを含んでいます。
これらの物質によって、服につけいた汗に色がつけいてシミになってしまうのです。
特に白や淡い色の服を着た時、わき汗が乾いてもシミが残ってしまう人はわきがを疑った方がいいかもしれません。
わきがのセルフチェックのやり方
前述のように、わきがの匂いは自分ではなかなか気づきにくいものです。
そこで、自分がわきがかどうかチェックするやり方を紹介します。
まず匂いのチェックとして、たたんだガーゼを5分ほど脇に当ててみましょう。
そのガーゼに強い匂いがつけいていたら、わきがの可能性が高いです。
また、目で見える変化として上記に挙げた服のシミを確認するのも有効です。
そして、アポクリン腺は耳の中にも存在しているため、耳垢が湿ってドロドロした状態の人は、耳垢がアポクリン腺の影響を受けていると考えられます。
その他、わきがは基本的に遺伝するものと考えられているため、両親のどちらかにわきがの人がいれば自分もわきがである可能性は高くなるでしょう。
逆に、両親ともわきがでない場合は、子供がわきがになることはほぼないといわれています。
ちなみに、わき汗が多い多汗症の人はわきがとは一線を画しますが、わきがの人は総じてわき汗の量が多い傾向にあります。
アポクリン腺からの汗は、エクリン腺からの汗と混じって蒸発することで匂いを拡散するとされています。
そのため、アポクリン腺が発達しており、さらにエクリン腺からの発汗も多い人は、わきがの匂いが強くなりやすいといえるわけです。